堤聖也vsドネア 「結果」

ボクシング

2025年12月17日、東京・両国国技館で行われたWBA世界バンタム級王座統一戦にて、正規王者の堤聖也(角海老宝石)が、暫定王者で世界5階級制覇の実績を持つ“フィリピンの閃光”ノニト・ドネアを2-1の判定で下し、団体内王座統一と2度目の防衛に成功した。
​「レジェンド越え」を期してリングに上がった29歳の堤だったが、試合は予想を超える苦戦となった。序盤から43歳とは思えぬドネアの鋭い左フックとカウンターが空を切り、会場に緊張感が走る。
最大の山場は4ラウンドに訪れた。ドネアの強烈な右カウンターが堤を捉え、続けて左フックが炸裂。堤は足元をふらつかせ、ロープ際へ後退。ダウン寸前まで追い込まれる絶体絶命のピンチに、国技館は悲鳴に包まれた。
​しかし、ここからが「激闘王」堤の真骨頂だった。5回以降、失速し始めたドネアに対し、堤は驚異的なスタミナでプレッシャーをかけ続ける。
被弾を恐れずに距離を詰め、細かい連打でポイントを挽回。
後半戦は完全に手数で圧倒し、ドネアに決定打を許さなかった。
​判定は117-111、115-113(堤)、112-116(ドネア)と割れる僅差のスプリット・デシジョン。
勝利がコールされると、堤は安堵の表情を浮かべ、リング上で英雄ドネアと抱擁を交わした。

​試合後、堤は「ドネア選手のパンチは本当に見えなかった。4回は記憶が飛びそうだった」と語りつつ、「この勝利で自信がついた。次は他団体との統一戦を目指したい」と力強く宣言。一方、敗れたドネアも「堤はタフで素晴らしいチャンピオンだ」と勝者を称えた。
​新旧交代を象徴する一夜となったが、同時にドネアの健在ぶりと、堤の底知れぬド根性が世界に刻まれた名勝負となった。

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